トマト近況 今作終了



11ヶ月間栽培した今作も、どうにか終了です。7月20日から2日かけて、トマトを引き倒しました。振り返ってみると、準備段階では冷夏のため太陽熱土壌消毒の効果が思わしくなく、さらに厳しい残暑で苗をいためてしまいました。そんな初っぱなの影響をずっとひきずって、作りにくい年だったと思います。次回作は、どうかお天気に恵まれますように。

トマトを倒す日が近づくと、いろいろ下準備を始めます。トマトを吊っている紐をほどいたり、マルチや灌水チューブを除けたり……。ああ、今作ももうそろそろ終わりだなあ、としみじみ。

当日朝の5時、夜明けと共に仕事を始めます。約1年間世話をしてきたトマトさん、名残惜しい気はしますが、そこはバッサリといきます。鎌を使って、次々と切り落としていきます。見通しがだんだんよくなっていくのは、ちょっと快感かも。

支柱を抜いたり、排水パイプを掘り起こしたり、邪魔になるものを除けたら、トマトの樹も実も敷きワラもそのままトラクターで一気に引き込みます。これらが、次回作の肥料にもなるのです。2日間かかって、ハウス内は更地にもどりました。

次の日は、堆肥のふりこみです。今回は、太陽熱土壌消毒の前に、堆肥と微生物資材をどっさり入れることにしたのです。太陽熱だけでなく、微生物の発酵熱も、有害菌(うちでは特にネコブセンチュウ)をやっつけるのに利用しようと考えたからです。他に、薬剤を使う消毒方法もあるのですが、それだと役に立つ菌まで死滅してしまうのでやめています。堆肥は、キノコ栽培会社から、キノコの栽培床をねかせたものを仕入れました。牽引車で、運び込み、人力でふっていきます。さらにその上から、微生物資材をふっていきます。終わったら、へとへとになっていました。それらを合わせてトラクターで引き込みます。

ハウス内の地面全体をビニールで覆います。そして、そのビニールの下に水を流しこみます。熱を逃がさないためと、効率よく土壌内に熱をゆきわたらせるためです。また、有害菌のほとんどが好気性菌(センチュウ類も)なので、土壌を酸素不足にすることも大切なことです。ここまでしたら、20日間そのままハウスを閉めこんでおきます。あとはお天道様次第。できるだけかんかん照ってくれることを祈るのみです。p.s.太陽熱土壌消毒中に、台風が来てしまいました。まいった。