化学農薬散布状況(2008.8〜)
■……殺虫剤 ■……殺菌剤
散布日付 | 薬剤名 | 使用目的 | |
1回目 | 2008.8.1 | スタークル粒剤 | コナジラミ発生予防のため |
生物農薬 | 2008.8.12 | ボタニガード乳剤 | コナジラミ防除のため |
生物農薬 | 2008.8.21 | ボタニガード乳剤 | コナジラミ防除のため |
2回目 | 2008.8.27 | アルバリン水溶液 | コナジラミ防除のため |
3回目 | 2008.9.10 | アファーム乳剤 | オオタバコガ防除のため |
4回目 | 2008.9.17 | サンマイトフロアブル | コナジラミ防除のため |
5回目 | 2008.10.2 | クリアザールフロアブル | コナジラミ防除のため |
6回目 | 2008.10.22 | コロマイト乳剤 | コナジラミ防除のため |
アファーム乳剤 | オオタバコガ防除のため |
今作の防除重要点
トマトの新しい病気として、現在、「黄化葉巻病」が九州地方を中心に猛威をふるっています。ウィルスで伝染し、これを媒介するのがシルバーリーフコナジラミです。この病気にかかった時点から、トマトの成長点(芯の部分)が異常成長し、それ以後の収穫は望めません。九州では、ハウス内全体、さらに産地単位で壊滅的な被害にあったところもあるほどです。
この「黄化葉巻病」が徳島県にも上陸し、今年の夏から土成町でも爆発的に被害を拡大させています。近隣のハウスでは、軒並み感染株が確認されています。
岡本ハウスでは コナジラミ対策として、0.3ミリ目のネットを換気口全面に張り、虫の侵入を防いでいます。農薬防除も、化学農薬にはカウントされず、有機栽培にも使用可能な生物農薬(コナジラミにカビを生やす効果がある)なども折込みつつ、早めに手を打つようにしていました。
しかし、完全には防ぎきれず、とうとう感染株を出してしまいました。感染株は、見つけ次第根元から抜き、燃やしていますが、根絶はむずかしいです(10月の時点で100株ほど抜きました)。これからの防除重要点としては、これ以上、病気を媒介するコナジラミを増やさないことにつきます。
トマトを作る上で、徳島県のエコファーマーとしては、化学農薬の使用回数を1作につき12回以下に抑えなければいけません。
1作とは、定植(ハウス内への植え付け)から収穫し終わるまでをいいます。
促成栽培(10月頃に定植して6月頃まで収穫)や、半促成栽培(1月頃に定植して7月頃まで収穫)が作型の中心ですが、岡本農園では8月に定植して翌年7月まで収穫する長期作型です。たとえ長期でも1作は1作ですから、守らなければならない農薬回数は同じです。その分、他作型よりも減農薬の比率は高くなると言えるでしょう。
化学農薬は、できるだけ使いたくはないのです。できるだけ、生物農薬や天敵(これらは農薬使用回数としてカウントされない)を使用するようにしています。
トマト自体を丈夫にして、病気に対する抵抗力をつけたり、害虫の侵入を防いだりと、農薬を減らすように奮闘しています。が、それでも、家庭菜園ではなく、商品を作っている以上、最低限の農薬は使っています。